経年変化と向き合う
経年変化の魅力
「経年変化」と聞くと年月が経つうちに劣化、損傷していくというマイナスな印象を持たれるかもしれません。しかしマルニ木工が取り扱う木材や革などの自然素材は時間の経過と共に風合いが変わり、味わい深くなるのが大きな特徴でありプラスの要素だと思います。
家族が年を重ねて成熟していくように、家具も家族に寄り添って静かにゆっくりと変化していくという考えです。
使い続けることで生まれるストーリー
イスの肘やソファの座面など、普段無意識に触れたり座ったりしている部分は長い年月をかけて、味わい深く変化していきます。その家具からは、世界で一つしかないストーリーが生まれます。私たちはその世界で一つしかない家具を育ててほしいと思っています。
時代を重ねて作られる価値を残す
もちろん経年変化は傷が付いたり、破れたり、座り心地が悪くなったりする事も含みます。
そんな時は修理をすることで新品に近い状態に治すことが可能です。最近、修理の依頼がとても増えてきましたが、「子供が小さな頃に付けたキズは想い出なので、そのまま残して欲しい」というリクエストもあります。
古くは80年前の家具なども修理依頼が来たりするんですよ。家具屋冥利に尽きます。
そんなエピソードを聞きながらこの先また長い年月を家族と共にし、次の世代に受け継がれていくのであれば、私たちにとってこれほど嬉しい事はありません。
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2018/9/3