コントラストが映える「T&O T1チェア(スタッキング)」
T&Oシリーズの特徴
2016年の発売以来、カフェやオフィスなど様々なシーンで使われてきたT&0シリーズ。木とカラースチールのコントラストは、互いの表情が響き合う新鮮なイメージを生み出しました。
シンプルで汎用性の高いデザインで知られるジャスパー・モリソンさんが手がけるT&Oシリーズは、同じデザインタイポロジーの中でパーツや高さ、色の組合せにより様々なバリエーションを持っています。そんな中2021年に登場したT1チェア(スタッキング)は、積み重ねるという機能をプラスしたスチール脚が特徴です。スタッキング機能は、椅子をたくさん置かなくてはいけない場所やスペースが限れられている場合に便利です。幅広いシーンで活躍するT&Oシリーズの可能性をさらに広げるアイテムとなりました。
異素材の組み合わせ
設計において各パーツをつなぐ接合部は特に重要なポイントの一つですが、それが異素材の組合せになるとなおさら配慮が必要です。収縮や硬度など物質的な違いを理解し、確かな強度を保ちながらも、二つの素材がしっくりと馴染む関係性を探りました。
T1チェア(スタッキング)は座面からすっと伸びるようにスチール脚が取り付けられています。脚のベースの形に合わせて座の裏を掘り込むことで、一体感のあるすっきりとした印象に仕上げました。四方に踏ん張る脚はどこか愛らしく、積み重ねるという機能から生まれた造形は、主張せずともこの椅子のアイデンティティとなっています。
細部への心遣い
マルニ木工の商品には、心地よく使っていただくための工夫が隠されています。ぱっと見ただけでは気が付きませんが、実際に使ってみて初めて分かるこだわりがつまっています。
T1チェア(スタッキング)の脚先には「首振り式」グライドを採用し、凹凸した床面にもフィットするようにしています。
また、椅子を重ねた時に座面に傷がつくことを避けるため、座面下には弾力性のある樹脂製バンパーを装着。スチールの色がシルバーの場合はグレー、ブラック・グリーン・レッドの場合は黒のバンパーを取り付けています。
さらに、チェアは7種類のパーツに分解可能となっており、修理や消耗した場合に取り換えることができます。
安心して使い続けていただくためのこだわりは、マルニ木工のものづくりに欠かせないポイントです。
商品バリエーション
T&Oシリーズのスチールカラーに、ブラック・グリーン・レッドの他に新たにシルバーが加わりました。パウダーコーティングで色付けされたシルバーは、クラフト感のある錫(すず)のイメージに仕上げています。表面は他の3色と同様に光の反射を抑える仕上がりとなり、T&Oのタイポロジーにもマッチする美しい仕上がりです。
特にジャスパー・モリソンさんおすすめは、黒く塗装した木材とシルバースチールの組み合わせです。美しいコントラストがダイニングやキッチンカウンターに映えること、間違いなしです。
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2022/5/26