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COLUMN コラム

移り変わる生地「dop」

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2014年にファッションブランドのminä perhonen(ミナ ペルホネン)から、家具に張ることができるファブリック “dop”(ドップ)が発表され、この度2024年10月にリニューアルされました。
今ではMARUNI COLLECTIONでも1、2位を争う人気の生地です。

生地について

薄い生地、厚い生地、柔らかい生地、硬い生地など種類は様々ですが、MARUNI COLLECTIONを始め多くの家具に採用している生地は、各シリーズのコンセプトに基づいたもので、一定の強度試験をクリアした生地のみを厳選しています。

生地は使用していくうちに摩耗していきます。衣服でもそうですから、家具に張る生地は着座で擦れる事を考えると衣服よりも強度が求められます。

その使用方法からも、衣服用の生地は家具に張るには適していない事が多いのです。そんな強度をクリアし、摩耗という生地の特徴を逆手にとった商品がminä perhonenの”dop”です。

“dop”とは

“dop”は両面モールスキンを使用したダブルフェイスの生地です。
モールスキンとは英語でモグラの毛皮。元々毛皮が使われていたのか、それとも見た目から来たのか諸説あるそうですが、今では意味がモグラから変化し、太い綿糸を表裏ともに起毛させながら織り上げた生地の事を指します。
起毛させながら織り上げるので強度が強く、またふわふわと手触りが優しいのが特徴です。丈夫な生地なので、軍服や作業着に使用されてきた歴史があります。”dop”はそのモールスキンをダブルフェイス、つまり表と裏に使用しているのです。

モールスキンは通常、綿糸が使用されますが、”dop”は綿35%にポリエステル65%を使用することで、更に強度が高くなっています。

刺繍

この”dop”の生地に刺繍を施したのが“tambourine”。
楽器のタンバリンの名前がついているこのデザインは2000年に発表されて以来、minä perhonenを代用する柄のひとつになっています。


この柄は国内の工場で、様々な生地に丁寧に刺繍されています。1つの輪には6.93メートルの糸が使用されており、また1つの輪に掛かる刺繍時間は9分37秒だそうです。そんな輪がHIROSHIMAアームチェアの座面には約64個入っています。それだけでもかなりの時間が掛かっていることがお分かりいただけるかと思います。

ベースの色によって刺繍の糸の色が使い分けられているのもポイントの一つです。

FATHER IS BLUE, SON IS YELLOW

今までは、家具に張った生地が摩耗して擦り切れると、生地を新しく張替えるというのが一般的な考えでした。”dop”はダブルフェイスにすることで、使いこみ摩耗した生地の下から別の色が出てきます。(駄菓子のかわり玉のような印象と仰るお客様もいました。)

時が経つにつれてあじわいが増す木部の経年変化と共に、生地も劣化するのではなく時間を掛けて変化していく様子をお楽しみいただきたいという想いが込められています。

「FATHER IS BLUE, SON IS YELLOW」
父親が使用している時は青、時が経ち成長した子供にその家具を受け継ぐときには黄色に変化している、大切な家族との時間の流れを想像させてくれる、そんな生地です。

ご自宅用の家具に生地をお選びいただく際には、見た目や耐久性が大切になります。
この”dop”は使用する生地を工夫することで強度を保ち、“tambourine”刺繍を施すことでかわいらしさを演出し、更には経年変化までを考慮したコンセプトで多くの方々を魅了しています。

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