兄弟で一級建築士事務所を営んでおり、住宅兼建築事務所であるご自身の邸宅を設計されたというDさまのご自宅をご紹介します。
お父様が材木屋を営んでいたそうで、地元広島ということもあり、マルニ木工のことは小さい頃からご存じだったというDさま。ジャスパー・モリソンさんのアイテムを中心に、ご自宅でお使いいただいています。

敷地を兄弟それぞれの自邸として東西に2棟に分けたことで、細長い造りになっているDさま邸。細長い空間の左右は、壁で片方だけ区切っていくことで、構造と機能が整合しながら、家族が過ごす空間の中でちょうど良い「間」が生まれています。

「私が建築を設計するとき、意匠、構造、設備をできるだけシンプルに解くことを心掛けています。それは空間が永く人のために在り続けるためのデザインにつながると考えています。」

特にシンプルな建築では、そこに置く家具のデザインやレイアウトによって空間のイメージが変化するので、とても大切なエレメントのひとつとして捉えているとのこと。

ご自身で選んだ家具は、その空間に置いたとき、眺めて心地良いかどうかで選ばれたそうです。
リビングにはBrunoスリーシーターソファ、FuguロビーチェアとT&O O1スツールをご使用いただいています。

ジャスパー・モリソンさんのアイテムは、直感的な構造美が見ていて気持ち良く、擬人化されたような躍動感ある家具の個性が空間に彩りを与えていて、その可愛らしい佇まいも気に入っているそうです。O1スツールはFuguロビーチェアに合わせて脚を少しカットし、オットマンのようにも使っているそうです。

子供部屋では、お父様が作った机に合わせてLightwoodチェアを使っていただいているそうです。化粧台やデイベッドも、ご自身で作られたとのこと。シンプルな空間の中で、暮らしとともに変化していく生活を楽しまれている様子を感じました。

Architect : DOI&PARTNERS